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【焦って買ったあの日の僕へ】未来の僕から贈る、優しくてちょっぴり切ないお守りの話

こんにちは!「ひつじのモフ通帳.com」へ、ようこそモフ!

もしも、机の引き出しがタイムマシンに繋がっていて、過去の自分に手紙を送れるとしたら…。
君は、いつの自分に、どんな言葉を届けたいかな?

モフが手紙を書きたいのは、投資を始めたばかりの、あの日の僕。

周りのみんながキラキラして見えて、一人だけ取り残されたような気がして、胸のドキドキが止まらなかった、あの日の僕だモフ。

モフ
モフ
今日は、そんな、ちょっぴり青くて、焦っていた僕自身に宛てて書いた、未来からの手紙を、君にも読んでもらえたら嬉しいな。

親愛なる、あの日の僕へ

元気かい?


今、君はスマホの画面を、食い入るように見つめていることだろう。
画面の中では、君がずっと気になっていた投資信託の値段が、ぐんぐん、ぐんぐん、ロケットみたいに上がっているね。

周りのみんなは、もうとっくにこのロケットに乗っていて、楽しそうに手を振っているように見える。


「今、この瞬間に飛び乗らないと、僕はもう二度と、このキラキラした世界には行けないんじゃないか」


そんな焦りと、ちょっぴりの恐怖で、心臓がキュッと締め付けられていることだろう。

そして君は、震える指で、なけなしのお小遣いをかき集めて、「買い」のボタンを、えいやっ!とタップするんだ。


「間に合った…!」って、汗をぬぐいながら。

その気持ち、未来の僕は、痛いほど分かっているよ。
だから、まずは君に、これを伝えたい。

君は、なにも悪くない。
ただ、ちょっぴり、周りの景色が眩しすぎただけなんだ。

 

案の定、君がロケットに飛び乗った瞬間、まるで君を待っていたかのように、ロケットはゆっくりと高度を下げ始める。


昨日までキラキラしていたはずの画面は、真っ赤なマイナスの数字で埋め尽くされて、君はそれを見るたびに、胃がキリキリ痛むんだ。

「なんで、あんな一番高いところで買っちゃったんだろう…」
「僕って、本当に才能がないな…」

そんな風に、自分を責めて、枕を濡らす夜が来ることも、僕は知っているよ。

でもね、あの日の僕。
どうか、自分を責めないでほしいんだ。

君がその時、本当に欲しかったのは、お金じゃなかったはずだ。


君はただ、「置いていかれること」が、怖かったんだよね。


みんながいる「安心」という名の場所に、自分も行きたかっただけなんだよね。

未来の僕から、君に伝えたい教訓は、たった一つだけ。

投資の旅は、誰かと競争するレースじゃない。
君が、君だけの景色を楽しみながら歩く、のんびりとしたお散歩なんだ。

ロケットが空高く飛んでいってしまっても、焦る必要なんてないんだよ。


ロケットは、またいつか、君の前にひょっこり降りてきてくれる。

いや、君が歩いていれば、もっと素敵な飛行船や、気球に出会えるかもしれない。

 

君のベストな出発タイミングは、「今すぐ!」じゃない。


君が、ちゃんと地図を読んで、お弁当の中身を確かめて、空の天気も見て、「よし、行こう!」って、心から納得できた時なんだ。

そしてね、最後に、これを伝えなくちゃ。

あの日の君が、あの焦りの中で、勇気を出して一歩を踏み出してくれたから。
あの悔しくて眠れなかった夜があったからこそ。
今の僕は、嵐が来ても鼻歌を歌えるくらい、ちょっぴりたくましくなれたんだ。

君の失敗は、決して無駄じゃなかった。


それは、未来の僕を、もっと大きな失敗から守ってくれる、最高の「お守り」になったんだよ。

だから、ありがとう。あの日の、青くて、不器用だった僕。

君のその経験は、いつか必ず、誰かの心を照らす、優しい光になるからね。

未来の君より