2025年8月27日、米国株式市場は主要株価指数のS&P500が過去最高値を更新し、全体的に上昇ムードが続いています。
特に半導体大手のエヌビディア(NVDA)は同日引け後に決算を発表し、市場の注目を集めました。
S&P500市場の最新動向と背景
- 2025年は続けてS&P500の最高値更新が続いており、AI関連企業や情報技術(IT)セクターが市場を牽引しています。
- エヌビディアはS&P500の時価総額の約8%を占める超大型株で、今後10%以上に達する可能性もささやかれている存在です。
- 金利の低下期待やインフレの安定、企業業績の好調が投資心理を下支えしています。
エヌビディア(NVDA)2025年8月27日発表決算のポイント
- 売上高:467.4億ドル(前年同期比+56%、市場予想462.3億ドル超え)。
- 調整後1株利益(EPS):1.05ドル(予想1.01ドル超え)。
- データセンター部門は411億ドルで予想412.9億ドルにわずかに届かず。
- ゲーム事業やネットワーク事業、プロフェッショナル・ビジュアライゼーション、自動車向けも増収。
- 調整後粗利益率は72.7%と予想72.1%を上回る。
- 研究開発費は42.9億ドル、営業利益は301.7億ドル(予想293.6億ドル超)。
- 第3四半期(8-10月)の売上高予想は529~551億ドル(予想534.6億ドル)、粗利益率73~74%(予想73.4%)。
- 中国向けAI半導体「H20」の売上は含まれておらず、今後成長余地として注目される。
- 600億ドル規模の自社株買いも追加承認し、株主還元を強化。
市場の反応とアフターアワーズ取引
エヌビディアの決算発表後、アフターアワーズ取引市場で株価は約3%下落しました。
これは決算の好調な数字を受けても、市場がすでに高い期待を織り込んでいたためと分析されています。
• アフターアワーズは通常取引終了後の16:00~20:00(米東部時間)に行われ、取引量が少なく株価変動が大きいことが特徴です。
• エヌビディアの例のように、決算発表直後の株価反応を素早く確認できる場として重要視されていますが、翌日の通常取引で値動きが変わることも多いです。
補足情報
• S&P500の最高値更新は「メルトアップ(投資熱の加速)」現象とも呼ばれ、市場心理の強気継続を示唆しています。
• 米中間の貿易や輸出規制の動き、政府のAI投資支援政策も市場に影響を与えています。
• 他のハイテク株ではMicrosoftが約1%上昇、Meta(Facebook)は約1%下落とまちまちの動きですが、エネルギーとITセクターは堅調に上昇しています。
エヌビディア決算とそれを受けた株価の動きは、AI関連株や米国株市場全体のトレンドを判断するうえで重要なバロメーターとなっています。
エヌビディアの成長見通しや市場の反応を注視しつつ、アフターアワーズの動きと翌日の通常取引での方向性を確認してみると面白いかもしれません。
市場全体がAI関連セクターの好調に支えられているので、このトレンドはしばらく続きそうですね。
(2025年8月28日現在)